湖西市新居・中根庭園を研究する会 運営規約
第1条(会の目的)
本会は、世界的造園家 故 中根金作及び中根庭園研究所の手掛けた庭園・公園を後世に残して行ける よう検証、周知のための活動を行うことを目的とする。
第2条(事業)
この団体は目的を果たすために以下のような活動をする。
1 中根庭園が設計した庭園の調査研究
2 中根庭園が設計した庭園を周知する事業
3 その他、中根庭園にまつわる事業
第3条(名称)
本会の名称を以下のとおりとする。
湖西市新居・中根庭園を研究する会
第4条(事務局所在地)
本会の事務局を以下に置き、事務局は、会の指示に基づき、各会議に必要な書類作成、整理、保管を行 う。
〒431-0303 静岡県湖西市新居町浜名593 東福寺内
第5条(会員)
本会の会員を以下のように定める。
- 会員は、会の活動に理解、および関心を持ち、自主的に参加する者を言う。
- 会員は、自己の意思により、この会に入会し、また脱会することができる。
第6条(役員)
この会に以下の役員を置く。
会長 1名 理事 若干名 副会長 2名 推進委員 若干名 会計 1名
監査 1名
- 会長は、会を代表し、この会の運営全般について統括する。
- 副会長は、会長を補佐し、会長欠員のときは、その職務を代行する。
- 会計は、会計事務にあたる。
- 監査は、業務の監査にあたる。
- 理事は、会について理解をし、その内容について周知をすることにあたる。
- 推進委員は、会の内容について理解をし、周知をすることにあたる。
第7条(役員の選出)
役員の選出は以下の通りとする。
- 会長は、会員相互の話し合いで選出し、総会の承認を得る。
- 副会長は、会長が指名し、総会の承認を得る。
- 会計は、会長が指名し、総会の承認を得る。
- 監査は、会長が指名し、総会の承認を得る。
第8条(役員の任期)
役員の任期は1年とし、再任を妨げない。
第9条(代表)
この会には、顧問および相談役を置くことができる。顧問および相談役は、会長が指名し、総会の
承認を得て委任する。
第10条(運営)
本会は、第1条の目的を達成するために、必要な活動を行い、活動は中根庭園研究所に報告するものとす る。
- 総会、役員会、分科会等の会議は、会長が招集し、議長となり行う。
- 総会は、中根庭園研究に関する提案、毎事業年度の事業計画、収支予算及び事業報告、決算、その
他重要事項を審議し、この会の意思決定を行う。 - 役員会は、会長、副会長、会計、監査をもって構成し、総会や分科会の日程、企画内容、進行管理
に関する事項を検討する。 - 分科会は必要に応じ、検討課題別に分担を受け持つ会議であり、その結果を報告しなければならな
い。 - 各会議の運営には、必要に応じて、コンサルタントに業務を委託し、また、出席を求め、意見をき
くことができる。
第11条(規約改正)
本会の運営に規約改正が必要な場合は、話し合いにより定める。
第12条(会計)
- この会の経費は、会費、補助金、および寄付金、その他収入等で賄う。
- この会の収支予算は、会計年度開始時に、研究会の議決により定め、会費は別途定めるところ により定め、収支決算は、会計年度終了後、速やかに作成し、監査を受け、総会の承認を得なけ
ればならない。 - この会の会計年度は、毎年9月1日に始まり、翌年8月31日に終わる。
附則
この規約は、平成31年2月28日から施行する。
湖西市新居・中根庭園を研究する会 設立趣意書
湖西市新居町と関わりのある世界的造園家の中根金作(磐田市出身1917~1995)は、戦前から戦後を生きた静岡県遠州郷土ゆかりの元・京都府庭園専門技官です。浜松工業学校(現浜松工業高校)、東京高等造園学校(現東京農大)卒業後、京都で日本庭園を学ぶ傍ら庭師の修行もおこないました。その後、技官として戦後多くの文化財保護修復事業を手掛け、造園で功績を残している江戸時代の大名茶人になぞらえ「昭和の小堀遠州」と評されました。金閣寺の鏡湖池石組の大修理をはじめ、銀閣寺、天龍寺、西芳寺、龍安寺など多くの日本を代表する古庭園の根本修理等を計画的に手掛け、その数は在職22年で50ケ所にのぼります。その計画を終えたのち京都府技官を依願退職した後は、裏千家学園茶道専門講師を務める傍ら中根庭園研究所を設立して、独自の作庭活動に入りました。のちに大阪芸術大学教授、学長等も歴任し、後進の教育にも携わりながら、生涯にわたり国内外に300庭以上もの庭園作品をのこしました。中根金作の代表的な作品には、足立美術館庭園、カーター元米大統領の庭や米ボストン美術館庭園などがあり、現在も世界にその名が知られるほどです。
現在、町内にある新居文化公園をはじめ、関門橋周辺緑道、浜名川親水公園、老人福祉センター庭園、ポケットパーク等多くの中根作品は、湖西市と合併する前の旧新居町時代に、中根金作及び中根庭園研究所が、20年以上にわたり設計・監理として携わってきたものです。中根庭園研究所が発表している新居町関係の業務実績数は、40業務以上にものぼります。
町内の中根庭園は、新居町の史跡を含めた整備がすすめられており、中根庭園を巡ることは、町の中の史跡を巡ることにもなるため、隠れていた新居町の魅力をさらに引き出せる可能性も多く含んでいます。
しかしながら最近まで新居町内の中根庭園の存在があまり知られていなかったことと同時に、中根金作没後20年以上が経過して、長い間話題にのぼることがなかったため、町内の中根作品は、故障や補修が必要な場所も散見されます。今後その維持や管理の方向性においても、湖西市と協働で考えていく必要があると思われます。 昨今、市外からの関心が非常に高く、マスコミなども注目しています。中根金作とともに町内の中根庭園に関わっているご子息の中根史郎氏(中根庭園研究所2代目現所長)もまた、現在日本における数少ない国際的造園家として世界的に活躍しておられます。氏の活動についてもあわせて研究していくことで、町内の中根庭園をさらに深く知ることができ、ひいては今後の湖西市の発展にも寄与していけることと考えます。これを機会に市民の地元への愛着や市の観光に貢献できるよう「湖西市新居・中根庭園を研究する会」を設立します。